第10回目を迎えた今年の那須野が原国際彫刻シンポジウムは、
国内の彫刻家4名のほか、海外からはセルビア、マケドニアから2名の彫刻家をふれあいの丘に招聘して国際色豊かに開催したところであります。
今年の夏は寒かったり暑かったりと例年になく天候が不順で、過ごしやすい夏とは言えませんでしたが、御影石を素材とした4名の石彫作家と、楠(くすのき)を素材とした2名の木彫作家の皆様におかれましては、それぞれのテーマのもと、約40日間の長期間にわたり熱心に作品制作に専念され、個性豊かな素晴らしい彫刻作品を完成されましたこと、心から感謝申し上げます。
当彫刻シンポジウムの特色は、作品の制作過程を公開することであり、期間中は彫刻作品を囲んで真剣に作家と会話している見学者や、7トン近くもある大きな石が削岩機の轟音と共に削られてゆくのを耳をふさぎ目をみはって見上げている小さなお子さんの姿も見うけられ、公開制作をご覧になられた皆様には、彫刻をより身近に感じていただけたものと喜んでおります。
また、例年同様、芸術文化に親しむイベントとして、テラコッタ教室、親子鋳物教室、子供美術相談、中学生美術教室、「私も彫刻家」等を実施いたしました。これらのイベントに参加された方も、作家の皆さんから直接指導をいただきながら制作の喜びを味わうとともに、作家の皆さんとのふれあいも楽しい貴重な体験となったこと
と思います。
完成した彫刻作品は、市内の公園等に設置し、彫刻のある心和む風景として、憩いの場として、また本市のテーマでもある「文化・芸術に心潤うまちづくり」のシンボルとして、市民及び本市を訪れた皆様に親しまれ愛されていくものと思っており、市といたしましても貴重な芸術財産として後世に大事に引き継いでいく所存です。
最後になりますが、ご指導、ご支援をいただきました関係各位に感謝申し上げまして、ご挨拶といたします。
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