オルガナイザーあいさつ 日原公大|那須野が原国際芸術シンポジウム

オルガナイザー 日原公大


 2016年那須野が原国際芸術シンポジウムin大田原について
 絵画を加えて第2回目の那須野が原国際芸術シンポジウムは、今年も楽しく開催できました。「人間は、己に必要な物を自らの手で作り行動する」という開催時の基本原理が、もっと身近に感じる事が出来るように芸術の範囲を広げ、多種多彩な分野を整備する事にしたのです。芸術は、人が生きる為に最も大切にしなければならない「情操という分野」に直接寄与できると信じているからです。
 芸術シンポジウムを、ヴィエンナーレ(隔年開催)方式に変えて大田原市芸術文化研究所で開催するのは今年で2度目を迎えます。更に、研究所の芸術職員も絵画部門が2名に増えて平面の作家のサポートも万全の体制で行うことが出来ました。そして、絵画部門の面白さ奥行きの深さを、多くの皆様に味わっていただきたくセルビア国から画家(油絵)1名を招聘いたしました。立体部門は台湾から彫刻家(石彫)1名、韓国から彫刻家(木彫)1名、日本より石彫、木彫各1名を招聘いたしました。以上に加え、協力作家と大田原芸術文化研究所フレンズの会員と共に、芸術の公開制作と芸術交流の場面を市民の皆様に充分に提供できるよう万全の体制で臨みました。芸術シンポジウムの公開制作とは、「市民、特に子供たちが制作現場で作家とともに、芸術行為を共有する素敵な瞬間を真に体験できる事」が大きな魅力の一つです。
 芸術家が「美の主張」を発信し、作家同士交流する様を鑑賞者(子供たち) が目の当たりにすることは、「個の違いの認識、認め合う精神、 大きな感動の心」を養うことを学習するに最適な場となるのです。
 今回のシンポジウムのテーマも引き続き「ふれあい・人・自然」といたしました。7月23日から8月31日まで約40日間を作家たちは、大田原市芸術文化研究所で寝食を共にしながら制作に取り組みました。石彫の会場では、屋外に大きなテントを張り制作場所とし、平均6トン半の硬い福島産の白御影石や赤御影石( ポルトガル産) を、石鑿や削岩機、グラインダー等を駆使し暑さと格闘しながら彫り刻みました。また、研究所1階の吹き抜けのピロティーでは直径50cm×2m以上もある大田原市の市木である「銀杏」を彫ることを条件に、チェンソー、木彫の鑿や鋸で彫刻しました。昔、中学生の学び屋だった2階教室で画家は、100号(1m×1.6m)の絵画(油絵・アクリル絵の具)ほか数点を汗かきながら描き上げました。
 今年は、例年に無く非常に暑い夏でした。しかし、嬉しいことに今回も多くの来訪者に加え台湾・韓国、中国など近隣諸国から多数の方々が会場に足を運んでくれました。
 その上、作家との友好的な交流が図られ、更には市民を巻き込んでグローバルな喜びの環境づくりが出来ました。
 今回、韓国と芸術交流展が宇都宮市で開催されたこともあり30名の芸術家に研究所を訪れていただき、2時間余りの「芸術トークショー」を市民の皆さんと楽しみました。また、昨年同様にシンポジウムを盛り立てる協力作家として絵画2名、彫刻3名を招待いたしました。この芸術家たちは研究所で芸術研究を専門に、積極的に世界に向けて発信している人たちです。普段は近隣に在住していますが、招聘作家と市民の方々とが交流するためのサポート役を務め、重要な役目を果たしました。作家が芸術を完成させる上で約40日間という時間は決して充分な期間とはいえませんが、招聘した彼らは初めての日本に驚き、興奮して感性豊かな質の高い芸術作品を作り上げました。更に、地域住民と和気藹々と英語、日本語、韓国語、セルビア語、台湾語などが入り混じった不思議な言語が誕生して(これを我々は、おおたわら原語と呼んでいる)互いを理解し、協調しながら公開制作が終了しました。

イベントについて
―7月27日 大田原市鳥獣被害対策実施隊の皆様とイノシシを囲んでの懇親会
―7月31日 シンポジウム開会式
―7月31日 両郷地区有志の皆様による歓迎会
―8月5日 ジョイント企画「日韓アートディスカッション」
 日本、韓国におけるアートの現状についての話し合いが行われました。
 日本人作家17名( シンポジウム招聘作家2名) 韓国人作家11名
―8月6日(立体)、7日(平面)「芸術ワークショップ」
 子供たちと市民が公開制作をする芸術家に接しながら、平面や立体の芸術を制作、楽しむことで創 造の喜びを感じ、豊かな感性を育むことを目的としたワークショップ「絵画教室(版画)子供21 名、大人4名」「立体教室(アッサンブラージュ)子供23名、大人9名」を開きました。シンポ ジウム作家の隣に陣取り芸術家の専門的アドバイスを聞き、初めての体験に緊張しながら楽しいひ と時を過ごし、のびのびとした素晴らしい作品を仕上げました。
―8月16日 佐久山・花火鑑賞
―8月23日 大田原市くらしの会との交流会
 20 名を越すくらしの会メンバーが作る自家野菜のおふくろ料理で昼食を頂きながら、芸術制作時 の考え、また作家自身の生活環境、国や人の様子などの話に、時を忘れるほど充実した交流会を行 いました。

展示・設置について
 11月6日(日) ~ 11月20日(日)まで大田原市芸術文化研究所で
「那須野が原国際芸術シンポジウム展」を開催いたします。
 尚、招聘作家の作品は実行委員会に帰属され、大田原市内に設置保存されます。